掃除をしていたら
無くしてたおばあちゃんのマニキュアを見つけました
生前、おばあちゃんはマニキュアが大好きな乙女でした
私なんかよりこまめに塗っては
色を楽しんでいました
でも、手や指が病気で動かなくなり
それからは私に「塗って」と言うようになりました
私が田舎に行った時に塗ってあげるのですが
飛行機を使うくらい遠いので
なかなかこまめに塗ってあげられません
それでも行く度に
綺麗に塗ってあげていました
それからおばあちゃんの病気が進んで
もう私の事も忘れてしまったけど
私はそれでもマニキュアを塗りました
このマニキュアで思い出してくれたらいいなって
期待も込めて
「マニキュアが剥がれる頃にまた来るね」
と、言ったきり
おばあちゃんは帰らぬ人となりました
もうこのマニキュアは開けるのも難しいくらい
カピカピになってしまったけど
最後に1度だけ塗って
終わりにしようと思います
天国で病気の事も忘れ
穏やかに暮らしてくれてたらいいなぁと思います
真っ赤なマニキュア